むち打ち症とは

むち打ち症は、外部からの衝撃によって首の痛みを中心に様々な症状が出現します。

正式には外傷性頚部症候群といいますが、ムチウチ症、鞭打ち症、むち打ち損傷と呼ばれることもあります。自動車に乗車中の追突事故による発生が最も多く、他にもラグビーや、アメリカンフットボール、柔道などの激しいスポーツや、転落や転倒などによる強い衝撃によって発生することもあります。

 

自動車の追突事故の場合、追突された時に後ろからの衝撃によってまず体が急に前方に押し出され、重い頭の部分は慣性の法則によって元の場所に残るため、過度な伸展と屈曲が起こり、その結果さまざまな障害が発生すると考えられています。 その際、衝突の際の衝撃の大きさや、受傷時の姿勢、ヘッドレストの高さなどによって首にかかる負担が変わっていきます。

 

事故直後は、あまり痛みを感じないことも多く、しばらくしてから症状があらわれてくることがよくあります。たいしたことはないと自己判断して施術を受けるタイミングが遅れると、首の痛みなどの症状が長く続いてしまうこともあります。

 

 

むち打ち症の分類

むち打ち症の分類には次のものがあります。

①頚椎捻挫型

むち打ち症の70~80%がこのタイプになります。 強い衝撃により頚椎の周りの筋肉や靭帯などが過度に引き伸ばされ、傷ついた状態です。

 

症状

・首、肩、背中の痛み
・首、肩、背中のだるさ
・首の動作のよる痛み
・首の動作の制限

 

 

②神経根症状型

脊髄から枝分かれした神経根の部分が刺激(圧迫)されて症状が出るのが神経根症状型のむち打ち症です。首や肩、背中の症状だけでなく手や顔面、後頭部にもしびれや痛みなどの症状が出ます。

 

症状

・腕や手の痛みやしびれ、だるさ
・腕や手の筋力の低下
・顔面や後頭部の痛み、だるさ
・首を動かした時の痛みやしびれ
・首、肩、背中の痛みやだるさ
・首の動作の制限など

 

 

③脊髄症状型

脊髄症状型のむち打ち症は、頚椎の脊柱管を通る脊髄が傷ついたり圧迫を受けたことで症状が起こります。足のしびれや知覚の異常、両手のしびれなどの症状、膀胱や直腸の異常などがあらわれ、むち打ち症の中でも重症です。

 

症状

・足のしびれ
・足の脱力感 ・歩行障害
・両腕の痛みやしびれ、だるさ
・腕や手がうまく使えなくなる
・膀胱障害(排尿に時間がかかる、残尿感、頻尿、尿がもれる、尿が出なくなる)
・直腸障害(便秘や排便が困難になる)など

 

 

④バレリュー症候群

首への衝撃により「自律神経」に障害が出ているものをバレリュー症候群と診断される場合があります。自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」の2つによって構成され、呼吸、心臓の拍動、体温、発汗などの機能の調節を行っていますが、この「交感神経」と「副交感神経」がバランスよく働くことで体調を一定の状態で維持しています。 ところが首に強い衝撃を受けて、自律神経機能に異常が起こると、頭痛や目の障害、耳の障害などさまざまな症状があらわれます。

 

■症状

・頭痛
・疲労感
・倦怠感
・眼精疲労
・視力低下
・目の痛み
・耳鳴り
・難聴
・めまい
・動悸
・吐き気
・食欲不振
・下痢
・便秘
・手足の冷えなど

 

 

⑤脳脊髄液減少症

脳や脊髄を覆っている硬膜に穴が開き、脳と脊髄の周囲を循環している脳脊髄液が漏れることで発症し、頭痛、めまい、耳鳴り、倦怠感などの症状があらわれます。交通事故やほかの外傷などの原因で起こることが多いですが、他にも転倒、腰椎穿刺、脱水で起こる場合や、はっきりとした原因がなく発症することもあります。

 

■症状

・起立性頭痛(立ち上がった時に起こる頭痛)
・首、肩、背中の痛み
・吐き気
・めまい
・耳鳴り
・疲労感
・倦怠感
・視力障害
・味覚障害
・顔面の違和感
・動悸
・手足の冷え
・集中力の低下
・睡眠障害など

 

 

医療機関での検査

・単純X線像
・磁器共鳴画像(MRI)
・コンピューター断層写真(CT)
・脊髄造影像
・脳波検査
・筋電図検査
・徒手検査法
知覚検査、筋力検査、神経圧迫テスト など

 

 

当院でのむち打ち症の施術

むち打ち症は、痛めた当初は自覚症状がほとんどなくてもしばらくしてから様々な症状が出る場合があります。その症状の度合いも、非常に軽いものから後遺症を残すものまで様々です。一般的にレントゲンやMRIで異常がみられないことから、整形外科や、周りの人から辛さをなかなか理解してもらえないことがあります。しかし画像などで異常がみられなくても実際にはご本人しかわからない辛さがあり、その症状は多岐にわたります。

 

当院ではむち打ち症の様々な症状に応じたその時の最適な施術を行っていきます。たとえば、首に激痛があり、患部に全く触れることもできないような時も、鍼灸、または整体で患部には直接触れずに痛みを緩和させていく方法もあります。

 

また、首や肩の痛みや、手のしびれなどはもちろん、むち打ち症によって生じた頭痛やめまい、耳鳴り、吐き気、眼精疲労、食欲不振などの症状にも対応しています。

 

料金

初回 8,000円(税込)
(初見料2,000円+施術料6,000円)
2回目以降 6,000円(税込)
(施術料6,000円)